月夜の鳴き声5

ブログ絵本の部屋

翌朝、ふたりが朝の散歩を楽しんでいるときでした。

突然、とっても気持ちの良い風が二人を包み込みました。

オオカミくんは、その風に鼻を立ててクンクンとその花のような素敵な香りを胸いっぱいに吸い込むとすぐに何かを悟りました。

どうやら探していたお家がどこなのか、はっきりとわかったようです。

旅こねくんもすぐにそのことを悟りました。

そして、ふたりは大喜びで旅立ちの支度をはじめました。

支度が整うとオオカミくんは大きな黒い箱に乗り込んで上の出入り口から旅こねくんに元気に手を振りました。

「旅こねくん、沢山遊んでくれてありがとう!!」

「うん!また遊ぼうね!」

こうして二人は、お互いの姿が見えなくなるまで手を振り合いました。

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